山梨県笛吹市 地域おこし協力隊

笛吹市地域おこし協力隊の公式ブログです。運用方針(http://www.city.fuefuki.yamanashi.jp/shisei/info.php?id=1482)に従って運用します。笛吹市公式HP(https://www.city.fuefuki.yamanashi.jp/)

任期終了のご挨拶

 
笛吹市地域おこし協力隊の第1期隊員である八木と木村は、平成31年3月31日をもって任期を満了します。
 
今後は任意団体「ぴりまるけ」として、任期中に基礎を作った「笛吹マスタード工房」に関する事業などを進めてまいります。最新情報は下記の公式サイト・Facebookページ等でお知らせしますので、引き続きよろしくお願いします。
 
 
なお平成31年4月以降、笛吹市地域おこし協力隊は不在となります。(新規採用は未定です)
問い合わせ等がある場合は、笛吹市の公式サイトよりお願いします。
 
皆様のお陰で任期満了することができました。ありがとうございました。

第1期隊員の最終回 〜結局、移住&地域おこし協力隊ってどんな感じ?〜

こんにちは、笛吹市地域おこし協力隊の木村です。

 

大変ご無沙汰しております。 更新が滞り申し訳ありませんでした…。

 

ブログをさぼっている間に何をやっていたかと申しますと、、、

・ふえふきマスタード工房の開発、販売(6次産業)

をメインにやっておりました。

そして、あれよあれよという内に2019年3月末で、任期満了に伴う退任となります。

 

ということで、いきなりですが最終回となる記事を投稿。

山梨県笛吹市に移住して地域おこし協力隊になった個人的な感想をつづります!

 

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移住して3年経ちました

前住所の東京から山梨県笛吹市にやってきて約3年経ちました。

これまでの記事に書いた通り、良いところもあれば不便なところもありますが、「住めば都」とはよく言ったもので、慣れます。

今は「東京なんて、よく住んでたなぁ。人多すぎで無理」っていう感じです。

笛吹市は“THE農村”というよりは、地方都市っぽい匂いもある土地なので、馴染みやすいのかもしれません。

都会から地方へ移住したい方は、やはり初めは地方都市からスタートするのが良いと思います。住んでみて「やっぱりもっと田舎っぽい場所がいい!」という場合は、住みながら周辺をサーチしてみるのがオススメ。人が少ない地域だと家を見つけるのも大変なので、ゆっくり動かざるを得ないこともあります。

 

仕事はなんとかなりそうな、ならなさそうな

移住するとなると、お勤めしている方は転職問題が立ちはだかります。

前も書いたかも知れませんが、仕事はなくはないです。むしろ人手不足という話もよく聞きます。選ばなければ仕事はあります。

そして地域おこし協力隊はある意味「移住後の仕事」としてポピュラーになりつつありますが、長くても3年間の任期です。任期中は国(または自治体)からお給料がもらえますが、3年後は特に決まりはありません。何もしなければ、当たり前ですが無職&無収入…。

私もいよいよ真剣に考えないといけない段階です(むしろ遅い)

ブログをサボっている間に一生懸命やっていたマスタード作りで一応は起業しますが、すぐに生活できる収入にはならなさそうです。

これからどうなるんでしょうね(白目)

 

移住ブームは終わってるかもだけど、だからこそオススメ

私が着任した3年前は、メディアをはじめ色んなところで「移住」「移住」というワードが流行っていた気がしますが、最近はちょっと落ち着いている感じがします。

ちょうど3年前くらいに立ち上がった移住関係のポータルサイトを久しぶりに見てみたら、「閉鎖のお知らせ」が出ていました。やっぱりそういうことなんだと思います。

そもそも人生かかっている移住を、ブームに乗っかってするのは不自然な気もします。

ブームが落ち着いた今だからこそ、冷静な目で移住を検討できるチャンスだと思います。

そして個人的には“巡り合わせ”っていうのも案外大事ではないかと思っています。

 

協力隊は人生の王道レールから外れてしまった人ほど有利?

地域おこし協力隊という制度は賛否ありますが、私はなって良かったと思います。

大学も出ず、職歴も大して積まず、二十数年生きてきた上で、今からでも「好きな事を仕事にできる」と気づけたのは大きな収穫でした。

これまでは、雇われるだけが仕事だと思っていましたし、楽しくなくても日々一つの事を続けるのが仕事だと思っていました。

でも今の時代、何個仕事をしたっていいのだし、雇ってくれるところがなければ自分で仕事を起こせば良いのです。

そしてそのフィールドとして、私は地方が輝いて見えるのです。

私はほどほどの収入で、ほどほどの暮らしを、自分だからできる仕事で営んでいきたいと思っています。そういう人にとって協力隊という制度は3年間、猶予をもらいながら自分の生き方を模索できるチャンスだと思います。もちろん地域を想う気持ちを抱きながら活動するのが前提ですが。

逆に大学出て、ちゃんと会社で長く働いているような、人生の王道ルートを疾走中の人には、協力隊ってオススメできないかもしれません。だってそういう“普通”と言われる人生を歩むのは結構難しいと思うので、あえてそれは捨てなくても良いかなぁと思います。

ある意味開き直っちゃっているような人には、協力隊は楽しめると思うのでオススメです(笑)

 

というわけで、最終回はおしまいです。

 

一応、最後のご挨拶と今後の活動などを今月中に再度更新します。

それでは!

 

 

 

 

「移住して農業したい」の一言に心配になるこの感じ

すっかり久々の更新になってしまいました。

最近は移住サポート業務のほか、

地域おこし協力隊の任期終了後に向けて起業の準備(マスタードを原料から作る会社)を行っています。

畑の管理から、事業計画書、資金集め、プロモーションなど考えることがたくさんあって、「起業ってのは、面白いけどめちゃくちゃ大変」と痛感している日々です。

そこで日々思っているのは、「農業も起業と全く同じ」という事です。すんごい大変だと思います。

よく移住相談で「移住して農業したい」という方がいらっしゃるのですが、そういう方々に「無闇に農業を勧めていいものか…」と葛藤があります。

そんな私の考えをまとめてみたいと思います。田舎生活を考えている方の参考になれば!

(※否定的なことも書きますが、個人的には農業はやりがいのある職業と思います。就農したい方も応援しています!)

 

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 家庭菜園の方が楽しいですよ?

「私の考え」といったそばから人様のブログを紹介します。

就農ってそんなに簡単なの?農家になった僕が教えちゃうよ。 | フリーランス農家

 

フリーランス農家「きしころ」さんの記事です。IT会社勤務から農家に転身したきしころさんの記事を読んで、めちゃくちゃ共感しました。

特に

「自分の食べているものに関心がある。(無農薬野菜が絶対)という場合は、家庭菜園で十分な場合がほとんどです」

に超共感。

なんとなく「移住して農業したい」と思っている人にとっては、これがベストな田舎生活だと思います。家庭菜園はとっても楽しいですが、そこに生活するためのお金が絡んでくると、とたんにシビアになってきます…。

他にも、

「直売所に並ぶ作物。それは…年金受給者が作ってる作物」

という指摘も鋭い。直売所に行ってみるとびっくりするのですが、価格設定が本当に低い。きゅうりが5本も10本も入って100円とかザラです。

土を耕して、種まいて、害虫&雑草と戦いながら、やっと収穫できたものを、袋詰めして、それを軽トラで運んで、自ら売り場に並べる。この努力の結晶が破格の値段で売られているのです。

「年金」という生活費の基礎がある人と、価格で勝負しても絶対勝てません。

もちろん農協に卸すという手もありますが、結構な量を作らなければ厳しいのでは…?と思います。

 

「作る」こともだけど「売る」センスも大事!

私も農業をかじって、今は6次産業的なことをしていますが、やはり「付加価値」をどうやって付けるかが肝だと思います。

農業を始めようとすると、栽培技術に気が行きがちですが、「売り方」がとても大事です。

直販が手元に入ってくるお金が一番多いと思いますが、顧客を見つけたり、配送業務とか、クレーム対応とかそれなりに仕事が増えて大変です。

かといってどこかに卸すとなると楽ですが、マージンを取られます。規格も厳しかったりして、B品扱いされる収穫物が増えそうです。

悩ましい…。

私はマスタードの原料であるカラシナを栽培して、先月初収穫をしました。しかし、当初の見込みの10分の1ぐらいしか獲れなかった(笑)。売上試算をして愕然(笑)

さすがにここまでのやらかしは無いにしても、天候などで大きく計算が狂うリスクもあります。

 

「経営者」になる面倒くささ

 中には「社長になりたいから農業をやりたい」という人もいるかと思います。誰にも指示されず、自分の采配で、好きな時間に働きたい。理想ですよね。

でもよく考えると、「会社に行くだけで給料がもらえるってすごいありがたいことかも知れない」と最近思います。考えることが圧倒的に少ない。

 

経営者になると、経費処理とか、税金に関することとか何だか仕事の「核」以外に考えることが増えます。アウトソーシングもいいですが、軌道に乗るまではそのお金をなかなか捻出できません。

私もぼちぼち経営について勉強しなければいけないのですが、面倒だし、難しそうだし…。

みんなどうしてるんだろう?と宙を見つめる日々です。

 考えることが多すぎて、休日も仕事のことがちらつきそう。というか休日なんて概念がなくなるかも。

 

でもやっぱ農業面白い!意外となんとかなる!

ネガティブなことを羅列しましたが、楽しいこともたくさんあります。

「植物ってこうやってできるんだ~」「こうやってやれば作業が楽になる」と発見が多いです。そして肉体労働なので「生きてる!」って感じがして、清々しい。ご飯がうまい。

農業をやっていると「生きる力」っていうのが高まる気がする。たくましくなるというか。生活サイクルも健康的になると思います。

 

難しいこともあると思いますが、やってやれんことはないと思っています。

失敗したらバイトとかして、凌げばいいのです。なんとか生活していけます。

最初は道具も畑も揃えるのが大変ですが、時間をかければなんとか集まると思います。(畑に関しては耕作者が減っているとはいえ、なかなか見つけられません。整備不要の“やりやすい土地”は地元の人たちが使っていることが多いです)

 

「移住して農業したい」という人は、自分は一体どういう生活をしたいのか?何が本質的な目的なのか?というのを今一度じっくり考えてみて欲しいです。

私も安易に農業を勧めて「こんなはずじゃなかった」という人を減らすために、魅力と一緒に大変さも伝えられるように頑張っていきます。

 

笛吹市地域おこし協力隊の2017年と2018年

新年あけましておめでとうございます!笛吹市地域おこし協力隊の木村です。

久しぶりの更新となってしまいました。

「2018年はもっと頻度をあげたいです!」と普通なら宣言しますが、しません。昨年通りぱらぱら更新すると思います。生存確認としてたま~にご覧ください。

 

2017年は色々あった年

 昨年は笛吹市地域おこし協力隊「動」の年だったと思います。

私を含む隊員2名が2年目を迎え、そろそろ"結末"を考えなきゃ…となり、6次産業化プロジェクトをスタートしました。

笛吹市が「桃・ぶどう生産量日本一」という事実を全国に広めるべく、最初は桃・ぶどうの加工品開発に目を付けました。

自腹を切りながら、試作品をいくつか作ってみたものの、あまり上手くいかず…。

試行錯誤を経て、「マスタード」を特産品にし、笛吹市をPRしようと思いつきます。

このマスタード事業が「総務省 地域おこし協力隊ビジネスアワード」に採択されたことが、2017年の一大ニュースでした。

 

また私個人で関わっている移住定住促進業務は、「難しいなぁ~」と思ってばかりの1年でした。

今年はなんとなく、移住界隈全体の空気が次のステージに切り替わりそうな予感がしています。

 

2018年はもっと色々ありそうな年

 今年は笛吹市地域おこし協力隊「正念場」の年になるでしょう。

現役隊員2名が任期の最終年度に突入。マスタード事業できちんとした製品を完成させ、起業することが目標となります。

隊員としてはもちろんですが、個人としても職を失いかねないので、超頑張りどころです。

ちなみに笛吹市地域おこし協力隊は、現役2名が"一代目"。これまで先輩も後輩もいない中やってきましたが、今後の展開は私たちにかかっているかもしれません。地域おこし協力隊の制度は、(使い方にもよりますが)とても良い仕組みです。次への道をむやみに絶たないよう、問題は起こさず(笑)、成果は残すよう心掛けたいと思います。

 

というわけで、本年もよろしくお願いいたします。

移住したら"引き寄せの法則"を試してみるべし!

 

お久しぶりになってしましました。笛吹市地域おこし協力隊の木村です。

 

最近、移住促進業務と並行して「マスタードを新たな市の特産品にしよう!」という活動もゴソゴソしておりまして、その活動を通して感じたことを書いてみます。

 

田舎こそ"引き寄せの法則"を試してみるf:id:fuefuki_okoshi:20171122165552j:plain

 

ネットなどでよく見かける"引き寄せの法則"。

簡単に言えば「願えば叶う法則」ということなのですが、ホントにそんなことあるんか?と疑問ですよね。

でもね、田舎だと、結構ありえちゃうんですよ。願えば叶っちゃうんすよ!

コツは「日頃の行いを良くすること(見ている人は見ています!)」「願いを口に出すこと」だと思います。

 

加工場を使わせてもらえるミラクル展開

 マスタードをはじめ、農産物加工に取り組みたいと思っていた笛吹市の地域おこし協力隊の2名。

「桃とか加工したいな~」という願いを周囲の人々に言っているうちに、農家さんから原材料を分けてもらえたり、加工場を貸してもらえることに。

加工場は周辺の農家のお母さんたちが運営していて、桃の瓶詰やジャム、ナスの惣菜などを作っている場所です。

使用料を払えば誰でも使うことができるので、マスタードをつくる際も借りようと思っていました。

ところが、勉強として加工場の仕事をお手伝いしているうちに「好きに使っていいよ」という展開に。なんてありがたいのでしょう!

さらにお母さんたちは「私たちの後継者を探している」という話もしてくれて、現在私たちは後を継げるようになるべく修行中なのです。

 

格安物件を紹介してもらえた、という話もちらほら

 都会で若い世代が家を借りるとなると、普通はアパートですよね。

でも田舎だと広~い一軒家も借りられちゃいます。しかも家賃が3万円とか、格安物件もザラにあるらしい。

でも誰でも借りられるわけじゃない。不動産屋さんにもあまり情報はありません。

どうやって探すのかというと、やはり「周りの人に言う」。

特に山梨県は空き家率NO.1ということもあり、どこからともなく「知り合いの〇〇さんが家を使って欲しいって言ってる」みたいな情報が入る可能性大。

正直、物件としての状態は悪いかも知れませんが、DIYするのも田舎暮らしの醍醐味なのではないでしょうか!

 

引き寄せたらお返しをする!

 良い縁に巡り会えたら、必ずお返しをしたいですね。

直接お世話になった方にはもちろん、

自分が持て余しているものはどんどんシェアしていきたいですね。

田舎は資源が限られているけど、眠っているお宝もたくさんあるなぁと思います。みんなで分かち合って有効に使うことが、地域おこしに繋がるのではないでしょうか。

 

今のところ私はお世話になりっぱなしなので、いずれ恩返しをしたいと思っています!

「ボランティアも悪くないかもしれない」と思った祭りの日

 

 

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笛吹市地域おこし協力隊の木村です。

先日、笛吹市では「市民祭り」が行われました。

地域おこし協力隊としてブースを出展。ジャムとか売りました。

さらに私は実行委員でもあるため、丸2日間にわたって会場の設営・片付けなどくたくたになるまで働きました。

実行委員はもちろん無給なので、「割にあわねー」とも思いましたが、なんだかボランティアも悪くないなと思った一日でもありました。

 

農業用マルチで作った「お化け屋敷」に長蛇の列 

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今年のテーマがハロウィンということで、子ども向けのお化け屋敷を開催しました。

準備では、桃農家である実行委員長の指示のもと、よくある資料展示用のパネルを組み合わせて迷路を設置。そこに農業で使うマルチ(黒いビニールシート)を半日かけて貼りまくりました。

「手作り感満載だけど、真っ暗にすれば意外と怖いのね~」と思いながら当日を迎えることに。

本番では大学生ボランティアがお化けを熱演してくれたこともあり、子どもたちの悲鳴がきゃーきゃー聞こえて、内心にんまり。

外には長蛇の列ができていて、なんとピーク時は1時間待ち。ディズニーかよ…。

大盛況のうちに終わったお化け屋敷ですが、その日の内に撤去して帰りました。

 

実はこのお化け屋敷、実行委員長が住む地区では毎年やっているらしい…。すごいよ委員長。子どもたちに楽しんでもらうために、こんなに頑張っちゃうなんて。(というかこの大量のセットとか小道具、どこに保管してんだろ…)こんなに良い人がいるだなんてすごい、と静かに感動しました。

 

田舎はボランティア率多めです!

一応、移住ブログなので「田舎に移住したら…」という目線で考えてみると、やはり田舎はボランティアに参加する頻度が多いです。

自慢じゃありませんが、東京にいた頃はボランティアなんて一回もしていませんでした。

それが移住後の今では毎月、町の清掃とか、イベント運営とか、何かしら参加しているような気がします。(地域おこし協力隊だからっていう立場も関係していますが)

もともとは「ボランティアなんてただの自己満じゃないか」と冷めたスタンスだったのですが、やってみると意外といいよねって思います。

確かに自己満だけど、それで喜んでくれる人が少しはいるので。

田舎だと、自分の手で地域が変えられるかも知れないという手ごたえがあります。

それはお金にもならないし、何か数字で測れるものでもないけど、社会生活を送る上では結構重要だと思います。

 

おまけ

 

 協力隊ブースはこんな感じでした。f:id:fuefuki_okoshi:20171016165415j:plain

移住するならUターンがオススメなワケ(特に山梨県人)

 こんにちは!笛吹市地域おこし協力隊の木村です。

今日は「地方移住するなら何かしら縁があるところの方がいいよなぁ」と思ったことを書きます。

 

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縁があったおかげで、協力隊を辞めずに済んだ!?

私は名古屋出身で、東京にちょっと住んだ後、山梨に移住しました。

分類としてはIターン(もしくはJターン)なのですが、「嫁」というポジションになる前提での移住だったので、全く知り合いがいないという状況ではありませんでした。

もし知っている人が全くいない、ゼロからのスタートだったら、ヘタレな私は協力隊をリタイアしていたかも…(笑)

 

信頼の近道は"身内っぽい共通点"

山梨に来て、当然知らない人ばかりだったので、自己紹介をしまくりました。

山梨での自己紹介は、とにかく相手との共通点を探る印象です。

都会でもお互いの共通点を探すのは普通だと思いますが、山梨ではもっと近い関係を探るという感じ。たとえば「〇〇さんちの息子さん?」とか。なんとなく「身内っぽい共通点」を探る作業があるのです。

そこで共通点が見つかれば、一気に距離が縮まります。

田舎暮らしでは「信頼感」がかなり大切。

地元出身者であれば、よそ者にはないアドバンテージがあるので、信頼も築きやすいと思います。

 

田舎暮らしは人脈がものを言う!

移住をするには、住まいを探したり、仕事を探したり、色々と作業があると思いますが、移住先での人脈があるとかなり楽です。

私の場合、知り合いから不動産屋さんやら電気屋さんやらを紹介してもらい、いろいろとお世話になりました。

サービスしてもらえることもあるし、なにより互いに信頼できるのが良かったです。

選択肢が自動的に狭まることもストレス軽減になりました。

 

たとえば起業したり、お店をつくる場合も、知っている業者さんがいると色々とスムーズに進むと思います。

 

農業やるなら圧倒的にUターンが有利

 そしてUターン効果を最も発揮する分野は、おそらく就農です。

就農って始めるまでが大変なのです。

(農地を借りるには信頼が必要だったり、農機具の初期投資が大きかったり)

しかし親とか親戚が農業していて、「高齢だし、そろそろやめようかな…」と考えているようだったら、かなりスムーズに就農できる可能性大。

なんてったって、教えてくれる先生+農地+農機具を一気にゲットできるのだから。

(個人的な感想ですが、このパターンの方が”確実な実行性がある”として就農補助金をもらいやすいと思います)

特に笛吹市で多い果樹農業では、「現役の樹」を引き継げる点が最大のメリット。

果物は苗から育てると、出荷できる実がとれるまで3年~5年かかるので、その空白期間が生まれないのは大きな差です。

 

ドリームクラッシャーにもくじけない!

 地球上どこにでも保守的な人はいると思いますが、田舎だと保守的な意見が耳に入りがちです。

何か新しいことを始めようとすると、「何でそんなことするんだ?」「やめたほうがいい」と言ってくる人たちも少なからずいます。多分、親切心で言ってくれていると思うのですが、言われた当事者は否定されたような感じで悲しいですよね。

そんな時に身近に理解者がいると、「大丈夫。間違っていない」と再確認できたりします。

 

だからってIターンも全然OK

 さんざんUターンが有利と書いてきましたが、もちろんIターンもアリです。

なにせIターンは、しがらみだらけの田舎で真っ新な状態からスタートできるのが強みだと思います。

信頼も結局は人柄なので、Uターンだからといって変なことをすれば悪い結果になるし、Iターンも真摯な姿勢でいればいずれ良い結果になると思います。

 

でも「とりあえずどっか田舎に移住したい~」と思ったら、自分の故郷も候補地に挙げてみると良いのではないでしょうか。 

 

おまけ:山梨県人ならぜひ「いいとこどり」をやってほしい!

 山梨は東京に近いので、「山梨で生まれ育つ→大学進学を機に上京→3年くらい東京で仕事→山梨に帰郷」が超理想パターンではないのかな?と個人的には思っています。

一度住む環境を大きく変えることで、新しい考え方やスキルを身につけられるし、故郷の良さも明確になる。若いうちに帰れば、都会の良いところをフィードバックできるし、活躍できる場所もたくさんあると思います。物理的な距離が近いので、東京で出会った友達や、趣味も諦めなくていいですよね。

そして東京は出会いがたくさんあるのが良いところ。帰郷するタイミングで結婚相手を東京から連れてきちゃえば、とってもハッピーな感じ(笑) 子育ては絶対、都会より田舎の方がいいと思います。

 

私の出身地である名古屋の人々は、一生名古屋で過ごす傾向にあるように思います。ほどほど都会で、ほどほど田舎なので、あまり「移住」ということを考えないのかも知れません。

私は「それではつまらない」と思ったので、外に出てみました。日本一の大都会は素晴らしかったけど、大きすぎて自分の居場所が見つけられず、縁あって山梨にきました。

山梨での暮らしは、本当に「いいとこどり」ができる素晴らしい環境だと思います。

なので山梨県人はぜひ!Uターンという選択肢も考えてみて欲しいです。